Outlook only な環境で Thunderbird (POP3 client) を使おう!2010/01/31 00:14

会社で Microsoft Outlook しかメールクライアントを使えない場合はありませんか?

たしかに Exchange Server と Outlook が実現する、予定表やメール送信先の検索機能は仕事の生産性を向上するスバラシイ機能です。
しかし、メールクライアントとしての Outlook はあまりにも使えない。
検索もしかり、フォルダ管理(階層構造管理)、振り分け、オフライン時の使い勝手、Exchange server が メール保存容量の上限となったときに移動させるときに、階層構造で先のバックアップと merge できないなど、その生産性の悪さは計り知れない。

もちろん VBA などでスクリプトを書いたり COM オブジェクトとしてツールを作れば克服できることも多いが、すでに一般の POP3 メールクライアントで実現できることをわざわざ別途作って実現するなんてあほらしいし、そんな特別な機構を勉強しようとも思いません...

そんな私も Outlook しか「基本」使えない会社にかなり前に転職しました。入社して 1ヶ月は新天地ゆえ、与えられた環境になじむべく Outlook と仲良くなる努力をしておりました。
予定表やら会議室の予約やら会議通知の機能などには、目から鱗でしたが。

しかし、やはり使い勝手に難があります。具体的にどこが悪い、といわれると指摘し辛いですが、なぜか使い勝手が悪い。たぶん、受信メールの送信元や Subject に応じてフォルダ管理をし、また受信メールを自動的に所望のフォルダに振り分けるという機能が弱いのがメジャーな理由だと思います。それ以外にもありますが。

メールは受信即読みはしますが、その内容で何かアクションを起こさねばならない場合、読んでそのアクションの必要性は認識しますが、仕事の優先順位によっては、そのメールをいったん保留にしておくことが多いですよね。いったん読んだメールを後で処理することを考えた場合、Outlook はそれを助ける機能が貧弱なのです(階層構造管理など)。
なにせ、どのメールが保留で、またそのメールはどこにあるのかを仕事の優先順位に応じていち早く見つける、ということを後からできるかどうかが仕事の効率に大きく影響しますが、それがままならない。。

というわけで、やはり従来使い慣れたメールプログラムに戻りたい...
おそるおそる Exchange Server の POP3 ポートをたたいてみます。
なんだ、開いてるジャン...
たぶんセキュリティーの問題とかで、IT 担当から後で怒られるかもな、と思いつつ、背に腹は替えられず POP3 のお世話になることに。

あれから 8年、とうとう年貢の納め時がやってきました。Exchange Server の upgrade とともに、POP3 port が閉じられました...南無阿弥陀仏...

やれやれ、また Outlook と親友にならねば、と思いきや、なんと毎日毎日処理できるメールが送られて来るメール量に追いつかず、首が回りません。なんだこの状態は。
まわりからは、私がメールを処理仕切れていないことを悟られる始末。

それでも頑張って Outlook を使いこなす方法を探し、なんとか catch up することに成功するまで一ヶ月あまり。

ところが最大の壁が。Exchange Server が保存できるメール量の上限に近づき、ローカルフォルダに移動する時期が来ました。POP3 使用時は、メールはすでに POP3 メールプログラム管理下のローカルフォルダに階層構造のまま落ちているので、Exchange Server の昔のメールを消しても何ら問題はなかったのですが、今度は違う。

最初のローカルフォルダへの移動は、管理しているフォルダ階層構造ごと移動しました。今回は二回目です。今回も管理しているフォルダ階層構造ごと移動しようと思いきや...できない...なんだそりゃ。
別のフォルダに階層構造ごと移動することはできても、以前保存した階層構造に追加する形で移動することはできないんですね。Outlook では別フォルダになってしまう。

正直 8年前のメールを読み返さねばならない場合もある今の仕事で、昔のメールが整理された形でバックアップできないこの現状をどうしてくれようか。

仕事の生産性を追求するか、それとも与えられたツールと生きる割り切りすなわち生産性を犠牲にし、従来さくっと出来た類の仕事にも目をつぶることに腹をくくるか。そこまで考えさせられました。

やはり Outlook はつかえない。Thunderbird に戻りたい。

そこで POP3/IMAP を受け付けない Exchange で Thunderbird を使う道を模索しました。すると、なんと世の中にはすごいものがあるものです。

長くなったのでその Solution は次回。